収納がない部屋での収納スペースの作り方とは?部屋を狭くしない片付け方

収納がない部屋は空間を自由にレイアウトすることができるため、とくにインテリア好きの方に好まれやすい部屋だといえます。一方で、収納がないため部屋が散らかりやすい傾向にあり、物の片付け方を自分で工夫しなければなりません。この記事では、収納がない部屋に収納スペースを作る方法や、部屋をすっきりときれいに保つためのポイントを紹介します。限られたスペースを最大限に活用するためのポイントをおさえて、快適で機能的な空間を実現しましょう。

収納がない部屋で収納スペースを作る5つの片付け方

収納がない部屋では、限られたスペースを有効活用することが大切です。とはいえ、収納グッズを置いて部屋を狭くしては元も子もありません。5つの片付け方を参考に、部屋の広さを損ねずに収納スペースを作りましょう。

片付け方1 天井までのデッドスペースを収納に充てる

収納がない部屋では、天井までのデッドスペースを有効活用する片付け方がおすすめです。居室における天井の高さは建築基準法施行令により2.1m以上と定められているため、少なくとも2.1m分は収納スペースに充てられます。以下のような収納グッズを使用して、天井までのデッドスペースを有効活用しましょう。

・つっぱり棒式スチールラック
・壁面ラック

賃貸物件でも設置可能なつっぱり棒式スチールラックを使用する際は、天井付近に使用頻度の低いアイテムを置くと使い勝手がよくなります。また、壁面ラックは雑貨や本などを見せるように収納すればインテリアのひとつとなり、部屋にアクセントを加えることが可能です。

片付け方2 隙間を埋めるスリム家具で収納スペースを作る

部屋の中にある隙間をはじめとするデッドスペースを埋められるスリム家具を使用することも、収納がない部屋での上手な片付け方のひとつです。洗濯機と壁の隙間やベッドと床の隙間などのデッドスペースは、以下の収納グッズで埋められます。

・スリムな収納ラック
・薄型のファイルボックス
・冷蔵庫側面に貼れるマグネット式ラック
・伸縮できる棚

たとえば洗濯機と壁の隙間に収納グッズを設けて洗濯用品を収納した場合、部屋の収納力が上がるだけでなく、家事の効率化にもつながります。デッドスペースを埋めることと家事の効率が上がる片付け方で、快適な暮らしを手に入れましょう。

片付け方3 大型の収納家具を使ってまとめて片付ける

複数のアイテムを収納できる大型の収納家具を使用して、部屋を片付けるのもひとつの手です。収納グッズをいくつも部屋に置くと、家具のテイストがチグハグになってまとまりのない部屋になったり無駄なスペースが生じたりする可能性があります。そのため、以下をはじめとする収納力のある大型の収納家具を使用して、効率的な収納とまとまりのあるインテリアコーディネートの両立を目指すとよいです。

・スチールラック
・ハンガーラック
・キャビネット

とくに、収納がない部屋では収納グッズによって部屋を狭く感じさせない片付け方が重要です。収納グッズをいくつも部屋に置くと圧迫感によって部屋が狭く感じやすくなるので、さまざまなアイテムを1箇所にまとめて収納できる大型の収納家具は適しているといえます。

片付け方4 収納付きの家具を使って収納力を上げる

家具を購入したり買い替えたりする予定のある場合は、収納付きの家具を購入して部屋の収納力を上げるとよいです。たとえば収納付き家具として以下があげられます。

・引き出し付きベッド
・収納付きソファ
・収納付きテーブル
・小物を収納できるスツール

収納付きの家具は必要な家具を揃えながら収納力を確保できるので、収納がない部屋でも取り入れやすい片付け方だといえます。とくに収納付きベッドなどの大型家具であれば収納力が高いため、収納グッズをいくつも使用するよりも部屋をすっきりとした印象にしやすいです。よりすっきりとした印象にしたい場合は、ロータイプな家具やスリムな家具を選ぶと圧迫感を軽減できるので、部屋を広々と感じさせる片付けがしたい人にもおすすめできます。

片付け方5 移動式の収納グッズでスマートに収納する

どのような収納グッズを使用すべきか悩んだり部屋のレイアウトを決めかねていたりする場合は、移動式の収納グッズを使用するのもひとつの手です。たとえば、以下の収納グッズがあげられます。

・キャスター付き収納ラック
・折りたたみ式の棚

キャスター付きの収納ラックなどは置き型の家具よりもコンパクトで部屋を広く見せやすく、簡単に動かせるので模様替えがしやすいです。くわえて日々の掃除もしやすいことから、移動式の収納グッズの使用によって収納がない部屋の収納力を上げながら、清潔な環境が維持しやすい片付け方ができるといえます。

収納がない部屋での片付け方で意識したい4つのポイント

収納がない部屋では無計画に収納スペースを作ってしまうと、部屋にまとまりがなくなったり収納グッズによって圧迫感を覚えたりするため工夫が必要です。以下の4つのポイントを取り入れて、部屋をすっきりとした印象に見せましょう。

1 数多くの収納グッズを置かないようにする

収納がない部屋では収納力を上げようと、収納グッズをいくつも取り入れようとしてしまいますが、収納グッズを部屋に置きすぎないように注意する必要があります。なぜなら、いくつもの収納グッズを部屋に置いてしまうことに以下のデメリットがあるためです。

・圧迫感を覚えて、部屋が狭く感じやすくなる
・複数の収納グッズによって、ごちゃごちゃとまとまりのない印象になる

とくに小型の収納グッズは部屋に置きやすい傾向にありますが、いくつも置くことで部屋に物が多い印象を与えてしまう恐れがあります。部屋に余白を残すイメージで収納グッズを配置したり、大型の収納家具を導入して収納グッズを置きすぎないようにしたりして、部屋全体にゆとりをもたせる片付け方を意識することをおすすめします。

2 見せる収納と隠す収納でバランスのよい片付け方をする

アイテムをすべて収納して見えない状態にするのではなく、バランスよくアイテムを見せる片付け方もひとつの手です。お気に入りの雑誌や小物をディスプレイすることで、部屋にアクセントを加えられます。
一方で、生活感がするアイテムをディスプレイすると部屋が散らかっている印象を与えるため、生活感のあるアイテムはボックス内に収納するなどして隠すように収納するとよいです。たとえば、見せる収納と隠す収納に適したアイテムとして以下があげられます。

見せる収納に適したアイテム隠す収納に適したアイテム
・コートや帽子などの衣類 ・本や雑誌 ・アクセサリー・化粧品 ・ドライヤーやヘアアイロン ・掃除用品

収納がない部屋だと、収納グッズにすべてのアイテムを片付けるのはむずかしいケースも少なくありません。そのため、見せる収納をうまく取り入れて、限られた空間のなかでメリハリのあるおしゃれな空間を作るとよいです。

3 片付け方を考えてから収納クッズを購入する

収納グッズを購入する場合は、具体的な片付け方を考えてから購入するようにします。なぜなら無計画に購入すると、収納したいアイテムと収納グッズが合わない恐れがあるためです。サイズや用途に適した収納グッズを選ぶためにも、以下のポイントをおさえてから購入しましょう。

・収納したいアイテム量を把握する
・収納グッズを置く位置を決めてサイズを確認する

また、容量の大きな収納グッズは利便性が高い一方で、アイテムを整理整頓せずに詰め込んでしまったり部屋を圧迫しやすかったりするデメリットがあります。そのため、収納がない部屋では大きすぎたり小さすぎたりしない、部屋の広さや収納したいアイテム量に適したサイズの収納グッズでの片付け方がおすすめです。

4 収納グッズの色やデザインを統一する

収納がない部屋では収納グッズによる圧迫感を軽減させるためにも、収納グッズの色やデザインを統一するとよいです。色やデザインを統一すると、新しい収納グッズを増やしても見た目が整いやすく、部屋全体がすっきりとした印象になります。一方でどれだけ上手な片付け方をしていたとしても、収納グッズの色やデザインが統一されていないと、部屋がごちゃごちゃとした印象になるので注意が必要です。
くわえて、白色をはじめとする明るい色合いの収納グッズを使用することで、目の錯覚によって部屋を広く見せられる効果が期待できます。収納グッズの色やデザインを工夫して、部屋の見た目を整えましょう。

収納がない部屋をきれいに保つ4つの片付け方

収納がない部屋では収納スペースが限られているぶん、部屋が散らかりやすい傾向にあります。くわえて、収納の仕方によっては物が乱雑に置かれているように見えるケースも少なくありません。整理整頓された部屋を保つためにも、以下の4つの片付け方を積極的に取り入れることをおすすめします。

1 余裕を持って収納する

アイテムを収納する際は詰め込みすぎるのではなく、余裕をもって収納するようにします。ゆとりをもたせて収納することでアイテムを出し入れしやすくなるので、使い勝手をよくすることが可能なためです。とくに収納がない部屋では、限られた収納スペースにアイテムを詰め込んでしまう傾向にあります。しかし、詰め込むと出し入れがしにくく片付けが疎かになりやすいと考えられるため、出し入れのしやすい片付け方を心がけるとよいです。

2 定期的にアイテムを見直す

収納がない部屋では限られた収納スペースを圧迫しないように、定期的に持ち物を見直すことが大切です。定期的に持ち物を見直すことで以下の効果が期待できます。

・不用品を手放すきっかけになる
・必要な物か不要な物かを見直せる
・持ち物を正しく把握できるため、物を無駄に買うことを防止できる
・今よりも使い勝手のよい片付け方ができるかどうかを見直せる

1年ごとなど、定期的にアイテムを見直す習慣づけをするとよいです。衣類であれば1シーズンごとに見直すことで、着なかった服が処分しやすくなるといえます。定期的にアイテムを見直して、アイテムを増やさないようにしましょう。

3 定位置に片付ける習慣をつくる

収納がない部屋では収納スペースが少ないぶん散らかりやすい傾向にあるため、アイテムの定位置を決めておき、使用後は定位置に片付ける習慣づくりを心がけることが大切です。アイテムの定位置を決める片付け方のメリットとして以下があげられます。

・整理整頓された環境が維持しやすくなる
・アイテムを探す手間の発生を防ぐ
・所有しているアイテムが把握しやすくなる
・ストックなどの過剰購入の防止

使用したあとは定位置に片付ける習慣をつくって、収納がない部屋をきれいに保つようにします。習慣づけができれば、日々の掃除の負担軽減を期待することも可能です。

4 アイテムをむやみに増やさないようにする

収納がない部屋ではアイテムをむやみに増やさないことも、部屋をきれいに保つためのひとつの手です。アイテムが増えると収納スペースが不足するため、部屋が散らかりやすくなったり片付け方に工夫が必要になったりします。そのため、本当に必要かどうかを考えてから買うなどして、衝動的にアイテムを増やさないようにするとよいです。計画的な買い物は無駄な出費を抑える効果もあるので、得られるメリットも多いといえます。

収納がない部屋が散らかる原因とは

収納がない部屋が上手く片付かなかったり散らかりやすかったりすることに悩んでいる場合は、部屋が散らかる原因を把握するとよいです。原因を知ることで散らかりにくい片付け方を実行することができます。以下は部屋が散らかる原因と対策です。

収納スペースが不足している

所有しているアイテムに対して収納が不足しているため、部屋が散らかると考えられます。アイテムの数を減らしたり収納スペースを増やしたりするなど、片付け方を改善することで片付いた部屋を手に入れることが可能です。ただし、収納グッズの色やデザインが統一されていないと部屋がまとまりのない印象になりやすいため注意する必要があります。とくに収納がない部屋では収納グッズによって圧迫感を覚えやすいので、色やデザインを統一して部屋をすっきりとした印象にすることが大切です。

片付けを先延ばしにするなど片付けが苦手

使用したアイテムをすぐに片付ける習慣がないなどを理由に、部屋が散らかるケースも少なくありません。収納がない部屋は散らかりやすい傾向にあるため、使ったらすぐに収納する片付け方を習慣づけるようにします。習慣づけによって掃除の負担軽減も期待できるため、片付けや掃除が苦手な人にも有効です。

アイテムの定位置が決まっていない

アイテムの定位置が決まっていないと、片付け方に悩んだり物を探したりする手間がかかるため片付けが億劫になり、結果的に部屋が散らかるケースがあります。とくに収納がない部屋では収納していないアイテムは目立ちやすいため、部屋が散らかっている印象を与えやすいです。アイテムの定位置を決めておき、悩まずに片付けられるようにしてアイテムが出しっ放しにならないように心がけましょう。あわせて、アイテムを出し入れしやすいように、余裕をもって収納すると使い勝手がよくなります。

片付けに対するモチベーションが維持できない

片付けに対するモチベーションが維持できないことを理由に部屋が散らかる可能性があります。以下をはじめとする、モチベーションを維持する工夫を取り入れて収納がない部屋をきれいに保つようにするとよいです。

・気分が高まる音楽を聞きながら片付ける
・片付け前の写真と片付け後の部屋を見比べて達成感を得る
・小さい範囲から片付けて、片付けに挫折しないようにする

また、使用頻度の高い場所から片付けるのもひとつの手です。使い勝手のよい片付け方をすると家事の効率が上がったり生活がしやすくなったりするため、片付けに対するモチベーションが上がりやすくなります。

収納がない部屋での効率のよい片付け方

収納がない部屋では収納スペースが限られています。そのため、所有しているアイテム数を減らすために不要な物を処分するなど、効率よく片付ける必要があります。以下の3つのステップは片付けの基本であるため、ひとつの参考にしてください。

1 アイテムを全部だして所有物を把握する

アイテムの全体量を正確に把握することから始めるとよいです。エリアやブロックを決めて、アイテムをすべて取り出して何をどのくらい所有しているかを確認します。収納がない部屋では長時間にわたってアイテムを出しっ放しにすると邪魔になるので、当日片付けられる範囲にあるアイテムに絞ることが大切です。

2 グループ分けして不要なアイテムは捨てる

アイテムをすべて取り出したあとは文房具や調味料など、大まかにグループ分けします。収納がない部屋ではアイテム量が少ないほど片付けやすいため、似たようなアイテムや不要なアイテムは、売ったり捨てたりして所有するアイテム量を減らすことを心がけましょう。捨てるかどうかを判断する際は、以下のような捨てる基準を設けて判断するとよいです。

・1年以上使用していない
・壊れている
・好みではない
・1シーズン着用していない衣類

捨てるかどうか判断に悩む際は、保留ボックスを作って定期的に見直すようにします。無理に捨てる必要はありませんが、無駄に所有し続けないようにしましょう。

3 利用頻度や生活動線を考えて収納場所を決める

必要なアイテムだけを手元に残したあとは、利用頻度や生活動線をふまえたうえで収納場所を決めます。部屋のなかでどういった動きをするのかを具体的に思い浮かべ、使い勝手のよい片付け方をするとよいです。たとえば、使用頻度の高いアイテムの収納に適した場所として以下があげられます。

・出し入れしやすい棚の手前
・取り出しやすい、腰から10センチくらいの高さ
・使用したいタイミングで感覚的にすばやく取り出せる位置

一方で使用頻度の低いアイテムは高い位置や奥に収納すると、収納がない部屋での限られた収納スペースを有効活用できます。収納場所を決めたあとは、同じ場所に片付けたりアイテムを見つけやすくしたりするために、マスキングテープなどで定位置を記しておくのもおすすめです。また、収納する際は出し入れしやすいようにゆとりをもたせておくようにします。

収納がない部屋では部屋の印象を意識した片付け方がおすすめ

収納がない部屋ではデッドスペースを収納スペースにあてるなどの工夫のほか、収納グッズによって部屋が狭くならないように注意が必要です。収納グッズを置く際は、部屋をすっきりとした印象にするために色やデザインを統一するようにします。また、所有するアイテムの量を増やさないようにすることで、整理整頓された快適な部屋づくりにつなげることが可能です。定期的にアイテムや片付け方を見直すなどして、現在の生活にあった収納方法を取り入れましょう。

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